人気ブログランキング | 話題のタグを見る

箱、箱、箱・・・お先真っ暗からトントン拍子


いくら、裸のユニットでも良く鳴っている605Aとはいえ、いつまでも裸のままではいけないと

無謀にも自分で箱を作ることに・・・


ところが、頼りにしていた、中国で木工関係の工場をやっている友人に相談しても、個人のたった
一組のスピーカの箱などコストが合わないと一蹴され、お先真っ暗・・・



仕方なく、板を見つけて、寸法どおり切ってくれれば、後は何とかなるだろう・・・と、
仕事帰りに、MONG KOKという街の建築材料関係の店が集まった一角を
材木屋を探して歩き回った。





しかし、あるのはドア屋とフローリング屋ばかり・・・



半径100m位の界隈を2周ほど回ったろうか・・・




一軒の材木屋を見つけた。



だが、あるのはベニヤばかり・・・



店員が話しかけてきたので、「スピーカ用の板を探している」と告げると

「スピーカなら、こんなベニヤじゃダメだよ」と分っているらしい返事と共に奥へ・・・


おおお、あるかな?・・・と期待をして待っていると、あるある!・・・・

MDFの切れ端を持ってきた。


24mmと20mm厚で1220mmX2440mmのMDFの板が置いてあると言うではないか!!

「切ってくれるか?」と聞くと、「こっちへどうぞ」と隣の店へ・・・



何のことは無い、最初に飛び込んだ場所は店ではなく倉庫だった。


今度は女の子が相手をしてくれる。

必要な枚数、縦、横、高さ、大体の寸法を告げると、3枚で出来ると言う。

値段を聞くと・・・、聞き違いではないかと思った・・・・ 一枚、2000円!


おまけに最初に相手をしてくれた、おっさん風の店員が横から「裁断代は全部で600円」と、
これまた奇跡の価格を言ってきた。


何と、しめて6600円!!!!


よっしゃ!決定。



この時点で、図面を書いて頭に叩き込んでいた、2通りの案の1つ、250ℓウルトラバス箱案が消え、
ALTECの純正エンクロージャー、620のコピー案で行くことに決めた。

620の単純6面の方が板を切るのも張り合わせるのも簡単だと思ったからに他ならない。

ど素人が作ろうと言うのだ、簡単に越したことは無い。

まったく同じ箱が出来るわけではないが、一応メーカーが推奨し、その図面にある程度忠実に
作れば、大きな問題は出ないだろうと考えたからでもある。





あとは、女の子に側面、計4枚、天板、底板、各2枚、フロントバッフル、2枚、リアパネル、2枚の
寸法をメモに書いて渡した。
24mmも考えたが、620なので板厚は20mmを選んだ。

側板        480mmX1000mm 4枚
天板        480mmX620mm  4枚
底板        480mmX620mm  2枚
フロントバッフル 620mmX960mm  2枚
リアパネル    620mmX960mm  2枚

これにフロントバッフル、リヤパネル取り付けようの桟や補強板などの小物を切ってもらって
600円・・・・・大丈夫かなあ~・・・




そこへ気難しそうな、見るからに「職人」という風情の痩躯の親方がどこからともなく現れた。

手書きの寸法図を見ながら・・「スピーカ箱だな・・寸法は1mmだって狂っちゃならねえ~」ってな事を
言ったように聴こえた。


「ユニットは15インチか?・・・」
「前から取り付けるのなら、ユニットがスッポリ入るよう溝はいるかい?旦那」とも言ったようだった。


この人は出来るぞ・・・頼もしい!


「いえ、ユニットは後ろから入れるタイプなので前面の溝は要りません」

「そうかい、それじゃあ少しは簡単だ」これはハッキリ分った。


「じゃあ~全部で4000円だ」


いやあ~安心した。


それくらい要求してくれなきゃ、安心して切ってもらえない。


それに、この親方なら任せられると、確信した。


「ところで、旦那が自分で組むのかい?」

「はい、そのつもりですが・・・」



「大丈夫かい?  なんなら組んでやろうか?」


「やってくれますか?」

「組み賃は4500円」


「お願いします!!」



いやいや、トントン拍子だ。


自分で組むったって、自信はないし、クランプやら、接着剤やら、ネジやら4500円じゃ済まない・・・

600円から4500円へ上がったが、それでも破格だ。


「すまねえが、旦那、明日、また来てくれ」と言われて、次の夕方、また会社帰りに行くと、

もう、寸分の狂いも無い、板の裁断が済んでいた。


組み方、ユニット径、バスレフ穴大きさ、位置の確認、補強の位置、仕方を打ち合わせた。




「組むのは簡単だが、最近、天気が悪いから4~5日は必要だな・・・」と、これもまた至極当然の見解。


「出来たら電話するよ」と言われて、思わず握手を求めて、最敬礼をして帰ってきた。




いや~、ここにも「職人」さんがいるんだなあ~としみじみ感心した・・・




あと数日もすれば・・・


箱、箱、箱・・・お先真っ暗からトントン拍子_e0122780_22403628.jpg


ウルトラ・スーパー・ハイCPのこんな箱が・・・・






親方が「ツキ板で仕上げようぜ」と、憎いことを言ってくれた・・・・
by jbl375jp | 2009-03-04 22:58 | やっさんのシステム
<< てるてる坊主・・・あした天気に... ALTECからジムラン・・・そ... >>