ガラクタが運び出された後、S君がKT66ppアンプを持ってきてくれた。
これを当てにしてパワーアンプをすべて売り払ったためだ。
その日も麻雀の約束があったので気もソゾロ状態。
S君は香港人特有の時間観念のない人間。
約束の4時を15分くらい遅れて到着。
加えて車庫に入って駐車に15分を要した。
結局、我が家に運びこまれた時には4時半を回っていた。
そこからがまたノンビリ。
おもむろに持参のマルチメーターを取り出し、バイアス調整をはじめた。
そう、このKT66アンプは自己バイアスではなく固定バイアス式のマニア向け。
中国本土のさる大学教授がハンドメイドした特注品である。
電源、出力とも英国LEAK社のトランスを使用しているようだ。
モトローラ製12AX7⇒RCA製12AU7の2段を通り、東芝製12BH7の位相反転、KT66は中国製である。
前段はMcIntoshの回路みたいだ。
やっと、バイアスの調整も終わり、いよいよ音だし。
艶、コク、切れ、申し分ない。
300Bsより高音の輝きが足りないが中域の密度と低域の力強さがある。
予想とおりの結果に満足。
しばらく借りることとし、S君に送ってもらうことになった。
S君、いつもありがとう!