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あのオーディオ・スペース

久しぶりに「オーディオ・スペース」のショールーム」兼ショップを訪ねた。

日本でもすっかりお馴染みになったオーディオ・スペースは現地名を「科寶技術発展有限公司」。自社の設計した真空管アンプを中国の工場に生産委託し、香港の店舗で販売していた小さな管球アンプ販売店だった。

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社長のピーター・ラウ氏とは、かれこれ10年ほど前にふらっと尋ねたショップで知り合い、その後、よくショップを訪れてはアンプの話をしたものだ。
そのころは、香港島の繁華街「銅鑼湾」と九龍側の深水歩「鴨寮街」にショールーム兼ショップがあった。訪ねていくと、よく、「日本へ売れませんかね?」などと、聞かれたものだが、オーディオを趣味としてやっていた自分はそんな気もなく、「さあね~」と聞き流していたが・・・

ある日「カイン」というブランドで彼の店でよく見たアンプが日本の市場へデビューした。
その後、中国(珠海市)に合弁工場を持ち、「オーディオ・スペース」というブランドを新設して今日に至っている。

深水歩「鴨寮街」のショールーム兼ショップは昔と変らず汚いビルの2階にあった。
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店内は昔のままであった。
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所狭しと自社のアンプ類が置かれている。
昔はこんなにスピーカは置いてなかったが・・・
試聴に来るユーザーのニーズにあったスピーカを置いているのだろうが、どれも小型、トールボーイばかりだ。

しかし、ラインアップは大変なものだ。
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店内を見回していると見慣れぬ若い店員がくっついてきて離れない。
ちょうど、棚に6L6GCプッシュプルのアンプが置いてあったので、「これ聞ける?」というと
「これ、中古ですけど・・」と怪訝な顔をしている。
そうか、デザインからしてオーディオ・スペースの製品ではない。
聞くと、ユーザーからの委託販売品だそうだ。
しっかりした作りだし、良い音しそうなので、聞かせてもらうことにした。

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とっつきは悪かったが、この店員さんテキパキと配線しながら、英国のガレージメーカー製だと
説明してくれた。
英国CRに良く似た良い音でそうなアンプだ。
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結果は・・・・
完全にハズれた。
モヤモヤして6L6らしい、力強さがなく、何よりも密度が薄い。

察したのか、若い店員は盛んに自社製品を薦めだした。
「6L6系のプッシュプルアンプはある?」と聞くと、もちろんと言ってKT66,6L6コンパチの
アンプを持ってきた。
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勘弁して欲しいデザインだが、音はなかなか良い。
明るく抜けがよく芯もある。
ステファン氏のショップで見た6L6アンプと五分の勝負が出来そうだ。
少し前のモデルなので価格はステファン氏のアンプの半額以下と、魅力的だ。

「音は良いんだが、デザインがね~」と言うと、若い店員はカタログを見せて、好きなデザインを
言えという、そして選んだのがコレ。
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現代風にアレンジされているが、なかなかシンプルなデザインが気に入った。

技術員らしいおじさんが出てきて、バイアスを調整し始めた。
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大型のトランスを奢ってある。
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見るからによさそうだ。
この、おじさん、親指を立てて、「お目が高い、コレはいいよ~」と言う。

音が出た途端、その深々とした重心の低さにビックリした。
馬力もあり、密度も濃い。
それでいて細かな音も繊細に聴かせる。

コレ、買いだろう。

早速、価格交渉、聞く前に言っていた価格も悪くはないが、言いなりに買う客は香港には
いない。

結局、2回の交渉で25%引いてくれた。
ステファン氏アンプの6掛けだ。日本での定価の半額近いだろう。

今回のアンプ選びに用意した予算の半分で済んだ。

モノブロック、2台はさすがに持ち帰る気は起こらず、火曜日の配達となった。
20%のデポジットを支払、店を後にした。


さて、605Aとの相性はいかに・・・・
by jbl375jp | 2007-11-25 19:12 | 香港オーディオ事情
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